ADHD – 天下茶屋メンタルクリニック|心療内科・精神科

ADHDは、注意欠陥多動性障害と言われ、不注意と多動性、衝動性によって特徴づけられる行動上の特徴を持つ疾患です。
ADHDは、関連する社会機能の低下も大きいことがわかっておりながら見過ごされやすい疾患で、子どもの20人に1人、成人の20～40人に1人にみられると言われております。

ADHDの症状

幼少期、学童期よりみられる症状としては、
「落ちついてじっとしていられない」
「そわそわし身体を動かす」
「しゃべりすぎる」、「順番が待てない」、「集中しづらい」、
成人期では、不注意や衝動性が目立ち、
「軽はずみな行動をとったりルールを破る」、「怒りっぽい」、
「気分がすぐに変わる」、「仕事でケアレスミスが目立ったり、期限を守れない」
「時間管理が苦手で遅刻が多い」
などの症状があります。

またADHDの症状が背景に隠れていて、ADHD症状が原因で起こる抑うつや不安、いらいら感や対人関係の問題などもよくみられる症状です。
症状の多様さが生活の質を損なってしまうのが、ADHDの特徴でもありますので、気になる症状があれば、一度当クリニックにご相談ください。

不注意症状

集中力が続かない、同時に2つ以上の指示があると1つは忘れてしまう、
ものごとの優先順位がつけられず要領が悪い、やる気がなく先延ばしにしてしまう、
最後まで仕事をやり遂げられない、仕事が遅く、注意散漫で非効率的である、
整理整頓ができない、物を失くしたり、置き忘れる、約束をよく忘れる、遅刻が多い

多動症状

じっとしていることが苦手でそわそわと身体を動かす、過度におしゃべりして感情が高まりやすいなど

衝動性の症状

怒りっぽく短気である、衝動的に転職する、他人の話に割り込む、順番を待つのが苦手、
運転中にスピードを出しすぎるなど

ADHDの原因

ADHDは、生まれつきの脳機能の問題によってその発達に偏りがあり、結果として不注意や多動、衝動性といった症状が出現すると考えられています。
なかでも、意思や衝動、注意にかかわる前頭葉機能の異常、特にドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達の界常が発症にかかわるとされています。

ADHDの治療

治療を開始する前に症状の重症度について、場合によっては質問紙表を用いて客観的に把握いたします。またADHDに併存する症状（抑うつや不安、いらいら感）があればそちらを優先して治療すべきか検討いたします。
ADHDは生活に支障を来す障害であり、当クリニックでは薬物療法のみで治療されるものではなく本人と周囲の病気への理解に基づく環境調整が重要と考えます。日常で具体的に困っている問題を列挙し、改善しやすい項目から目標を設定、達成し、自尊感情を高め、また次の目標を設定するということを行います。また会社の上司や同僚や家族に理解してもらうことで、働きやすい職場、くつろぎやすい家庭環境を作る手助けを致します。そのうえで、必要に応じて薬物療法を行うことを個々の患者さんに説明致します。